「教会の人たち」  05.07.03
              使徒言行録2:43〜47

 「受けるよりは与える方が幸いである」とイエスさまは
おっしゃいました。
 最初の教会の人たちは、共有し互いに分かち合う、
与える心を身につけていったようです。
 教会では四つの事を大事にしました(42節)。そのことによって、
変えられていったのでしょう。

 「使徒の教え」は、聖書の言葉ともいえます。聖書の言葉は、
わたしたちが思っている以上に人を変える力を持っています。
 倒れている者を立たせ、悲しむ者を慰めます。闇の中にある者に
希望の光があることを気づかせてくれます。自分の過ちに気づかされる
こともあります。なすべきことに気づかされそれをなす力を与えて
くれます。聖書の言葉を大事にする時に、人はその聖書の言葉に
よって変えられていきます。
 
 「相互の交わり」は、愛しあい、与えあうことの実践と訓練の場です。
 主イエスは、互いに愛しあい、赦しあい、受け入れあい、足を洗いあう
ようにおっしゃいます。どれも人との交わりの中でなされることです。
 これらは簡単なことではありませんが、その言葉に従おうとし、また
主イエスに助けを求める者を、主は励まし、支え、成長させてくださいます。

 「パンを裂く」聖餐式を大事にしました。主イエスが自分の救いのために
命を捨ててくださったしるしのパンと杯を見つめ、味わうときに、主イエスの
愛の衝撃で人のかたくなで自分勝手な心は砕かれます。主の命がけの
愛を実感する時に、心はやわらかくなります。

 「祈ること」は、主の祈りがそうであるように、自分のことだけを祈るの
ではありません。人のことを熱心に祈る時に、他者に向かう心が開かれて
いきます。

 ここには「変わりなさい」との命令が響いているのではありません。
 みんなの心を一つにし、分かち合う心を生み出したのは、一人一人の
努力や修行ではなく、神さまです(47節)。

 
ここには「わたしが分かち合う心を養おう」との招きと約束が響いて
います。
 主なる神さまのもとに集い、身を委ねる者を、神さまご自身が養い、
ご自分の民として整えてくださいます。